社長のブログ

<プロフィール>大手不動産会社で長年、オーナー様に対して不動産の有効活用を企画、提案する業務に従事。札幌支社から福岡支社への転勤を契機に独立。平成11年(株)福岡シティを設立、現在に至る。趣味は歴史。司馬遼太郎記念館友の会会員。

6月の事(令和3年6月27日)

今月は、難しい売買案件や複雑な業務に追われてブログどころではないのですが、書きます。

 

6月中旬ごろ、戦闘機に乗る夢を見ました。それは二人乗りの小型のジェット戦闘機で、私は後部座席に乗っていました。どんな事情や背景があったのか、夢のあらすじは覚えていないのですが、戦闘機はどこかの辺鄙な飛行場に着陸します。ところがなぜかすぐに、再び離陸を始めたので驚いていると、そこで目が覚めました。

戦闘機に乗る夢は初めてだったので、怪訝に思って、グーグルの「夢占い」で検索して

みました。

検索によると、「精神的かつ肉体的に大きなストレスを受けている状態であり、どうしても乗り越えなければならないノルマや、急を要する案件を処理している状況下」だそうです。

 

まさに夢占いの通りで、いまは対処しなければならない困難な案件がいくつもあって、新型コロナの問題もあり気が引けたのですが、妻と二人で前から予定していた結婚35周年記念の宮崎旅行(一泊二日)に行って来ました。

 

福岡空港から宮崎空港に飛び、シーガイヤに泊まって、青島神社鵜戸神宮に参拝しました。それからレンタカーを利用して日南海岸をドライブしましたが、快適でした。また、「サンメッセ日南」でモアイ像を観たあと、近くの「えぷろん亭」でご当地グルメのチキン南蛮定食(ランチ)をいただきました。ソースも肉質も絶品でした。海鮮料理が専門なので他の料理もおいしいと思いますので、お勧めです。

 

宮崎は初めてでしたが、南国的な風景と親切な人柄には好感を持ちました。飛行機で45分で行けるし、家族や友人も誘って、是非また行きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<映画『ファーザー』を観て>(令和3年5月31日)



「Kinecinema 天神」で映画『ファーザー』を観ました。

一週間ほど前、「T・ジョイ博多」で友人と観ることにしていたのを緊急事態宣言の延長をうけて止めたのですが、やっぱり観たいと思って一昨日の昼間、仕事の合間を縫って一人で観てきました。

 

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ファーザー



 この作品は、認知症の父親と父親の介護に奮闘する一人娘の姿を通して、認知症という高齢化社会の課題を描いた意欲作です。

81歳の頑固な父親役は『羊たちの沈黙』の名優アンソニー・ホプキンス、娘のアン役は『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマンで、ロンドンが映画の舞台です。

 

この映画は認知症である父親の視点から描かれているため、記憶の混乱や妄想が入り込んで、物語の事実関係や時間軸があいまいで分かりにくい面もあるのですが,これは映画を見る人に認知症患者の心象というものを体験的に理解させようとする絶妙の演出なのでしょう。

 

 

アンは父親の介護が手に余って、父親を養護施設に入れてパリの恋人のもとで暮らすことになるのですが、施設への入所を拒否する父親に対してアンは「その方がお互いのためなのよ」と言って説得します。親子の絆とお互いの人生を守るには父親を施設に入れるしかないというのがアンが下したギリギリの結論でした。

 

終盤に、介護施設の室内に舞台が移ります。

喪失感に苛まれて、葉っぱが一枚一枚失われていくようだと言って泣きじゃくる父親。娘の前では見せなかった弱さをさらけ出す父親。その父親を優しく抱きよせる施設の介護人の女性。

これから介護人と散歩に出る公園には青々とした木の葉が茂っています。これからの日々は散歩と木の葉を眺めることが彼の日課となるのです。一人娘は近くにいなくてさみしいけれど優しい介護人と木の葉を眺める彼の新しい人生が始まるのです。

風に揺れる豊饒な木の葉の映像をエンディングにすることで父親がこれから迎える生活がある意味では穏やかで、満たされた日々になりうることを暗示しているように私には思えました。

 

アンソニー・ホプキンスの迫真の演技は見ものです。劇場で多くの人に観て欲しいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

『聖書と歎異抄』(令和3年4月30日)

繁忙期の業務に忙殺され、久々のブログです。

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聖書と歎異抄

 先日、孫に絵本でもと思い立って「ゆめタウン博多」の紀伊国屋書店に立ち寄りました。結局、絵本は買わないで偶々目についた『聖書と歎異抄』(写真)を買って帰りました。

聖書も歎異抄もいつか読みたいと以前から思っていた本ですが、まだ読めずにいます。

 

歎異抄浄土真宗の開祖親鸞の言葉を弟子が書き残したものですが、悪人こそ救われるという悪人正機説でも知られています。

 

聖書については、ほとんど無知で、日頃愛読しているカトリック教徒でもある作家の曽野綾子さんの著作を通して多少知っている程度でが、曽野さんが語られる聖書的な考え方と歎異抄の思想とは近いのではないか、通底するのではないかと前々から感じていました。

 

「通底するもの」とは、おそらく世間(人間)の視点によっては理解されなかった、報われなかった人々に対して、神様や阿弥陀如来の視座によって弁護し、救済しようという強烈な思い(願い)でしょう。

 

ちなみに、五木寛之さんの本を初めて読みましたが、魅力的な作家だと思いました。機会があれば別の著作も是非読んでみたいと思います。

R様の夢(令和3年3月22日)

R様は中国人のご婦人で弊社管理物件のオーナー様です。日本の大学や大学院で学んだ教育の理論や経験を活かして、日本式の幼児教育の事業を中国で立ち上げるという夢に向かって目下、準備中です。

 

 

R様は和服がよく似合います(和服姿は写真でしか見ていませんが(笑))が、和服が似合うだけではなく茶道や華道の心得もあり、日本の伝統文化への造詣が深い、その意味では「日本人以上に日本的」とも言えそうな感じの女性です。

 

折々にラインで四季の風景や生け花等々の写真を送っていただきますが、心が癒されとても感謝しています。 

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コロナが収束し日中の交流が回復して、いまよりも文化的な相互理解が進んだ暁には、「日本で学んだ幼児教育についての考え方を中国で実践する」というR様の夢が 実現する日が必ず来ると信じています。

 

 

 

久々の外出(令和3年3月2日)

 

先週の土曜日、久しぶりに家族で外出しました。

 

午前中は、美野島で鍼灸院を新築、開業されたK様を訪問してお祝いのご挨拶をしました。そのあと車で太宰府に行き、娘と5歳の孫娘は「だざいふ遊園地」に、私と妻は九州国立博物館で「奈良・中宮寺の国宝展」を拝観しました。

 

九州国立博物館では現在、九州初となる「奈良・中宮寺の国宝展」が開催されています。目玉は中宮寺の本尊である菩薩半跏思惟像(写真)で飛鳥時代に造られた弥勒菩薩像だと言われています。

弥勒菩薩」とは釈迦入滅後56億7,000万年後に地上に現れて人々を救済すると信仰されていた大陸由来の未来仏ですが、人々は現世での救いをこの菩薩に求めたのです。

 

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博物館を出た時、妻も私も感動の余韻で少し顔が火照っていたかもしれません。

いつかまた、たとえば奈良の中宮寺で拝覧する機会があったとして、もし私が旧知に再会したようなうれしい気分を持ったとしたら、彼女(?)もまた「太宰府で一度お会いしましたね」と微笑みかけてくれそうな気がしました。

 

 

 

TVCMをみて(令和3年2月13日)

長谷工のTVCMに元プロボクサーの内藤大助さんが出ておられます。

 

ボクシングのことも内藤さんのことも良く知らないのですが、おそらく2、3年ぐらい前だったと思います。日経新聞に掲載された内藤さんのコラムを読んで、感銘をうけた記憶があります。その記憶の部分を書きます(他にもいろいろ書いておられたと思いますが思い出せません)。

 

「いじめを受けたことがきっかけでボクシングを始めました。世界チャンピオンになるまではずっとアルバイト生活で本当に苦しかった。しかし次第に応援してくれる人も増えて、勝てばみんなが喜んでくれる。それがうれしくて喜んでもらいたい一心で世界チャンピオンにまでなれました。最初ボクシングを始めたのは自分のためでしたが、自分のためだけではエネルギーは出ません。」

そういう内容だったと記憶しています。

 

実力伯仲の者たちが死力を尽くして戦うとき、最後の勝敗を決定するのは「だれかの喜ぶ顔が見たい」という思いの差かも知れない、とそのとき思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

座右の銘(令和3年2月5日)

ずいぶん以前の2月頃の話です。

 

M様という高齢の御婦人とご自宅で仕事の打合せをしていると突然、「佐伯さんの座右の銘はなんですか?」と聞かれて、驚きました。

 

座右の銘と呼べるほどのものはなかったので動揺しましたが、「わけもなく付和雷同しない事を心がけています」と答えました。M様は遠くを見つめるような目をされた後で、「それはいい心がけですね」と言ってくれました。

 

後年、M様は亡くなられましたが、この季節になると時々、M様との会話を思い出します。